たくさんのケーブルを一つに束ねる時、また壁や柱などにケーブルを固定する時などに便利な固定用具と言えば、結束バンドをイメージする人もいるでしょう。
とてもシンプルな構造でありながら、わずかな作業でしっかりと固定することが出来るので、日曜大工が苦手という人でも手軽に使うことが出来ます。ところで、この結束バンドはなぜしっかりと固定することが出来るのかというと、それは大切な役割を果たしている「2つの部分」があるからです。結束バンドの形状と言えば、片一方の先端に立方体のような形をしているものがあり、その他の部分は細長く平たい棒状になっています。
しかしよく見ると、立方体の中には小さな穴が開いており、細長く平たい部分には長さ方向と直角に細かい溝が数多く刻まれています。立方体の部分はヘッドという名称で、溝が刻まれている部分はバンドという名称です。溝は先端まで刻まれているのではなく、ある程度の長さを残して途中で終わっています。溝がない部分はテールという名称でやや尖った形になっています。さて先ほど「2つの部分」と書きましたが、それはヘッドとバンドの部分です。
結束バンドは、テールをヘッドの穴の中に差し込み使います。そして穴から出てきたテールを引っ張ると今度はバンドの部分に差し掛かります。実はヘッドの穴の中にはバンドの溝に引っかかる爪のような突起が設けられています。それが返し（ストッパー）の役割を果たしており、差し込むことは出来ても引き抜くことが出来なくなります。そのためしっかりと固定することが出来るようになっています。